むくむくアーカイブス 最新更新日 2012.3.10

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文化評論集-3-
あい写真学校&綜合文化研究所の日録-3-
2004.5.1〜2004.5.24


2004.05.01
食たより-パンとイチゴジャム-

自家製自然酵母パンにイチゴジャムをのせての朝食です。
朝の光のテーブルに手作りパン&イチゴジャム、これは童話ですね。



でもでもですよメルヘンのようにみえてもね〜
食べ物にこだわるのには理由があります
現代社会の食物生産現場は目に見えない
自然の恵みであるはずの食料が別のところで人工となる
このことをもって進化という?

ほんとかいな〜これが進化なんかな〜??
そんな想いがふうっとたちのぼってきますんです

ここに写ったレーズンパンとイチゴジャム
最大限 ほぼ自然のままの素材です
有機栽培レーズン 有機栽培小麦粉 イチゴは?不明だけど自家採りにしたい

まあ、食材の出自を詮索することで文化のあり方を知っていきます
自然の恵みをおいしく頂く から遠ざかってしまった食物群

それを進化というのならやっぱりいややな〜〜


2004.05.02
野草茶-すぎな-

春の野草を摘んでお茶にする。
季節の最初はすぎなです。



痩せた土にすぎなが育つっていってますけれど
ホントかどうかはわかりません
摘んで陰干し半月で新茶のころになりますね

野草を食する風土というのはローカルなものですね
地域によって気象・気候が異なりますから
その土地固有の食べ方がありますね

山菜や野草が健康にいいというブームがおこると
さっそく栽培種が開発されて農家が転業していく
なんかやっぱり変なありかたやな〜って思うけれど

すぎなを日干しにすると茶色くなってしまったので
今年は陰干しすることにしました
栄養素のほどは判りませんが手作り茶っていうのは
何かこころに滲みいってくるじゃありませんか
この滲みをみつめて感じてあげたいんですよ


2004.05.03
野草茶-よもぎ-

よもぎ-蓬-って餅や団子に入れるだけかと思いしや
お茶にも効用があるって聞いて今年はよもぎ茶を作ろう



自然の素材を使った食材やお茶が好評ですね
でも考えてみたら食するものはだいたいが
天然自然の生命体やないのかな

人間の食生活のための素材はやっぱり自然にある生命体ですよね
それが自然を売り物にした商品となる
そのことへの懐疑というか反抗というかわからないけど
自分で紡ぎだすことって自給自足のことですね

かってあったスタイルにあこがれてるだけじゃないんです
こころの深〜くからの呼びかけのような感じを受けてます
人間の生活を恢復させることができるかどうか
その背後に文明への懐疑心があることを知りますね〜〜

今日は5月3日、よもぎ茶をたしなもうかな〜


2004.05.06
山菜-うど-を採る

山へ入ったら「うど」の新芽がでていました。
さっそく切らせていただきました。



ほろ苦い味がしますこのうどの芽ですが
てんぷらにしたらおいしくいただけますね
山菜料理の高級バージョンって感じがします

人間ってランクをつけたがる癖があって
山菜にもランクがあるようなないような
数少なくて珍しくって旬が短いなんてのが
高い位置をしめるのかな〜

なんでこんな意識が生じてくるのかな〜


2004.05.07
写真集・わかば協奏曲

新緑の5月、わかばを撮った写真集・わかば協奏曲をマイフォトに掲載しました



風に吹かれる若葉の梢 わかばの表情に魅入ってしまった私 写真集・わかば協奏曲
写真集-わかば-



2004.05.08
山菜-ふき-を採る

山際の日陰に生えるふき-蕗-を採りました
ふきは生命力旺盛です



雪解けのころには-ふきのとう-
春爛漫のころからは-ふき-の収穫

陽のあたる場所のふきは固いので
陽のあたらない場所のふきを採ります
陽のあたらない場所のふきはみずみずしくてやわらかい
生命力旺盛だから次々と新葉が生えてきますね

調理も簡単塩ゆでするだけ
醤油味で炊いたり
昆布としいたけとふきで塩昆布

初夏のころまで摘めるので何かと重宝しますね


2004.05.10
食たより-自然酵母パン-

レーズンで酵母をおこしてパンをつくっています。
ちょっと固めのパンですが「健康パンちゃん」と呼んでいます。



私たちの食の環境が異変?をおこしてしまっていてどうするの?
こんな想いが2年ほど前におこってきて
それからですね自分で食生活の見直しをはじめたんです

食物の素材や産地の吟味選択をしているうちに
手作りできるものはやってみよう!
ってなことでパン作りをはじめました。

これは丸パンの出来上がり
一回に6個つくって6日分です
一個を半分にスライスしてチーズをのせて
二人の朝の主食となります

自分でつくったパンってそりゃおいしいですね!!
(自画自賛・他人は誰も食わないよ〜笑)


2004.05.12
花たより-ぼたん-

ぼたん-牡丹-の季節は5月初め頃です。
中国原産キンポウゲ科と花図鑑にはあります。



ぼたんの花って妖艶ですね、なってったって色めかしいですね
毎年この季節になって桜が終わり石楠花が終わってくると
ぼたんの花咲くのが待ち遠しい、恋い焦がれる気持になるんです

春さいごに鳴り物入りで登場する山野太夫です(笑)
この国の花のなりわいと人のこころを重ねてみると
心理の深くのとおい記憶が呼び覚まされてくるようなのです

それらの花は覚醒・ハレの場所を確保しています
森羅万象自然のなかから人の目が文化を生み出してきたとき
それらの花は情けと欲を刺激するものとなってきたのでしょうか

庭の花図鑑をつくろうと思って花を撮りだしました
花をとおして文化の源泉を見つめてみたいと思います

取材メモ: kanazawa kurumamachi 2004.5.5


2004.05.13
花たより-ふじ-

やまに-ふじ-の花がさいていました。



撮影地:石川県金沢市車町 2004.5.10


2004.05.14
食たより-稚鮎-

淡水魚では鮎ですね、やっぱりいいのは、あの苦味ですね。
小さい鮎が箱¥600で店にでていたので仕入れました。



5月の中旬になると鮎の小さいのが出回りますね
グルメの私は見つけてさっそく仕入れました
お醤油と砂糖で煮るだけですが
から揚げにしてもおいしいですね^o^

琵琶湖産稚鮎ってありましたけどわけあり品ですかね
養殖にきまっとるやろ〜って誰かがいってます(笑)
夏場になると10cm程度のが出回りますね

けっこうな値段します(\150〜200)
安曇川のは現地で\500ですね〜 
庄川のは近江町市場で\300〜ですかね〜
養殖だと\100〜ですかね

こんな詮索するは食の問題を身をもって体験しようとしているからです
ヘンリー・D・ソローの森の生活も「経済」からはじめてる
貨幣価値ってこれは生活のなかで大きな意味をもっていますからね(笑)


2004.05.15
花のおもいで

花をじっとみつめていると、その花が最初に私の手元にやってきたときの記憶がよみがえってきます。



この花の名は、大原菊っていうんですよ、ってあのとき聞きましたけれど
ホントかどうかはわかりません
京都大原に自生している春咲きの菊なんですね
そのころ大原に住んでいた友人がもってきてくれたんです

それから20年近くが経っています
京都から金沢へ移住してきてやっぱり冬雪深くにうもれてしまうので
年々少なくなっていますね
ことしはこの場所に2輪、ほかの葉群に同居するようにして咲きました


2004.05.16
花のおもいで-2-

その花をみるたびに思い出すことがあります。
きんぽうげの花って野生に生えてる草花ですけどね。



昨夜、冬のソナタ 第七話みてましたけれど
思い出と現在点とをつなぐものにはいろいろあるな〜
そのような感慨にふけりながら見ていましたね

あのときのこと思い出すんです きんぽうげの花
握手をしようとしたらちょっとためらってましたね
左手をだしたらアツっていう感じでちょっとまごって
左手をだしてくれましたね

花の物語の多くは悲恋がつきまとうようですね
思い出は痕跡
花をみることはその痕跡をよみがえらせます

今日は雨、そろそろ梅雨になるのかな〜
こころも旅たつ準備をしなくちゃ〜


2004.05.17
山菜-みつば-を採る

山にはいるといろいろな自然の恵みがあります。
そのひとつが山菜に出くわすことです。
朝露にぬれたみつばの群れをみつけました。



山のなかは共生の世界です
土と水と光のなかで生命が共生していますね
人間さまは生命たちの調和をみだす悪魔なのかもしれません

それら生命の仲間に入る儀式はなんなんだろうな〜
虫たちが葉っぱを食べることが循環というのなら
人間もその循環のなかにさりげなく入ってあげることでしょうか

さりげなく入っていく儀式は感謝の気持を持ってあげることでしょうか
自分が土と水と光のなかにいることを自覚することでしょうか
贅沢の思い出を風のなかに消えさせていくことでしょうか

ここにいて生きてることの不思議を感じています


2004.05.18
菜の花

べんり菜という野菜があって成長のままにしておいたら花がさいた
菜の花っていうんですね



なのはーなばたけ〜に・・・なんていう歌を口ずさみたくなりました
黄色い花がはたけに立ってしまいました
でも食べられる^o^
刈りとってお湯にさらしてそれからゴマと醤油をかけて

朝の食卓に並べました。
朝はパンとコーヒーを基本にしていますが菜っ葉もつけますね
採れたて野菜はおいしいですね、気分です


2004.05.19
山菜-ふき-を採る

山や野に生える-ふき-野蕗です。
ふきのとうが芽だしはじめる春先から夏までふきは貴重な山菜です。



食べものとして山の植物をみていくとそれはそれは宝箱です
山菜って呼んでますけれど自生のものはおいしいです
春の山菜のなかで蕗っていうのは繁殖旺盛ですからね
いつでも採れるポピュラーなものですね。


2004.05.22
朝の食メニュー豪華版

朝の食メニューはパン食です。
今日ははたけで摘んできた菜っ葉とベーコンを加えました。



毎日こんな豪華メニューなのではありません(笑)
パンとカフェオーレとヨーグルト
山で採ったクルミ、ギンナン、ムカゴ
それに菜っ葉とベーコンにマヨネーズ
ホテルメニューにもない豪華さです(笑)

テラスのテーブルにならべてユックリといただきます
ここは山さとなので小鳥のこえや光のさしこむ音が聴こえています
とっても豊かな時間のように思いますね〜


2004.05.26
花たより-しゃが-

やまの日陰にしゃがの花が咲き乱れていました。」
よく見てあげるとまるで歌舞伎役者のようなつらですね。



花を写真に撮ってあげることって自然ななりゆきでした
その昔にはドキュメントなんていって人間を主題にしていましたね
そのうち人間が光と土の狭間に生存してる自然物だっておもいだして
それからですね〜写真の被写体が植物に向きだしてきたんです

花は大地の贈り物!
光がなければ生きられない!
自然の気象がなければ生きられない!

人間をこの地平から眺めてみるといろいろあるな〜って
わたしの生成がこの自然の気象と同化していると感じますね
写真はその痕跡を-記憶-をとどめていくものですね
わたしがかってあったという存在の証みたいなものですね

しゃがの花はひっそりと自己主張していましたね


2004.05.23
自給自足をめざせ!

自給自足ってほんとに出来るんかいな〜なんて思って
どっからやって行こうかなと考えめぐらせています



自給自足っていうのは生産と消費がくっついたもの一体のもの
そしたら採取生活がどこまでできるんやろって思って実験その1

春、山に入ったら山菜がけっこう採れる
秋、山に入ったら木の実がけっこう採れる
そのうち野蛮になって狩りでもするか〜
ニワトリとかヤギとか飼うか〜
山の斜面を開墾してはたけ作るか〜

なんていろいろ考えて
考えていても仕方ないので実行に移し始めています

そのうち綜合文化研究所なんてのも
いまのところヴァーチャルだけど立ち上げてしまった
そうしてあたりを見回すとけっこうめざしてるひといるんや〜
いまはまだヘッジ的思考だけどそのうち支流になり本流になってくる
そんな予感がしてますね

21世紀文化のおおきなターニングポイントがここにありそうで
もうちょっと本腰入れて文化研究なるものをやってみるか〜
そんなひそかな決意をやってしまった綜合文化研究所!!

最先端お百姓宣言もじり最先端芸術家宣言
自然派の輪ますます拡がっていくんよね〜

どうぞ綜合文化研究所ホームページを覗いてみてくだされませ^o^


2004.05.24
ルーラル化と芸術化

芸術分野の仕事にたずさわってきて振り返ってみると
生活スタイルをアーバン化させることの方に価値が移行してきて
創られた「もの」を商品化することで芸術商品概念が成熟してきたように思います。



人間が一個のヒトであること
わたしというヒトが存在するということ
そのわたしの外面を様々に意匠させることで人間関係があること

ものを創り出す要素は そういう場所から遠ざかることで熟成していく
個体のなかにうずくまる個体固有の内面を表へだしてあげる作業
これが芸術のいとなみだと思っています

芸術行為が経済活動のなかに封じ込められてしまった20世紀から
それをどのようにして解き放っていったらいいのかな〜
このことはひろくヒトをどのようにして人間らしくしていったらいいのかな〜
21世紀初頭の課題は人間をヒトらしく開放していくことのプログラム作りかな?

アーバン化してきた世界がルーラル化へと変容しつつあるように見えます
ヒトの欲求として土のある場所に帰ってこようとしている
そんな風に感じています

地球環境を考えることや食環境を考えることの背景がここにあるように思います
いったん商品経済から遠ざかることを考えてみようよ
自給自足っていうことばが表面だってきたし
自然風景が癒しの本筋になってきたし

そういう流れを汲み取りながらライフスタイルをルーラル化していくこと
芸術という概念をその流れの中にみてみよう
ルーラルライフのなかに個の内面の開放が見て取れるなら
その行為じたいが芸術行為となりうる
ただしそこから創り出すには洗練されたスキルが必要になってきます

この全体の把握と立場を確認してスキルアップをおこなうこと
これが求められている学校だと思っています。
綜合文化研究所が提唱する学校の基本コンセプトがここにあります
名づけて「あい実践学校」って呼んでいます